数百メートル進んたら瑠衣の声が聞こえた


何を言っているのかは分からなかった


走って近づいてきて話しかける


「ねぇ~何か知ってるの?」


俺はどこから話せばいいか考えていたせいで何も言えなかった


それでもしつこく聞いてくる


「ねぇってば!!」


「ったくよ!!」


ちゃんと説明してやるから


まずは俺と和兄の関係から話をして親父の会社の跡取りの話をした

が、お見合いの話までは出来ない


好きな女を悲しませたくない


でも瑠衣は強かった


自分からお見合いの話をしてきた。きっと電話したときの向こうの会話で察知したのだろう。


俺は否定したが、和兄に確認すると言った彼女の目からは涙が流れた


どうしてなく?


そんなに和兄が好き


俺じゃお前の心にはいれないのか?


無意識のうちに瑠衣を抱きしめていた


「俺なら好きな女がいたら何があっても見合いなんかしねぇ」


別に和兄を悪者にしたいわけじゃなかった。自然と口から出た言葉だった


「魁君?」


呼ぶ声で急に自分で言ったことが恥ずかしくなって、俺を見ようとする瑠衣を強く抱きしめた


そのあとは手を繋いで家に帰った