親父が出て行くのを確認してから話かけた



「殴られたい?」



「なんで殴られるの?」



なんで殴られるのだ~


「瑠衣のことは好きじゃないのかよ」



「好きだから諦めるんだ」



「意味わかんねェ、なんで好きなのに諦めんだよ」



「俺が社長になることで好きな人に寂しい思い、辛い思いをさせたくない」


「お前と別れるほうが瑠衣は辛いと思うぜ」


「今から話すことは2人の秘密だからな」



真剣な眼差しで何かを伝えようとする吉井から目を反らすことができなかった



ゆっくり話し出す



「社長になったら毎日毎日、仕事に追われてなかなか家に帰れない、パティーに呼ばれたら出席しなければいけない…」



こんなに真剣に話をしたことがなかった、いつも何を考えているのか分からなかったが少し安心した