「あぁ、今いく」


瑠衣の答えを聞かなくて安心してる自分がいる



「吉井が迎えに来たみたいだから行くか?」


教室を出ようとすると


「魁君?あたし…「それ以上何も言うな、お前は俺のだ!吉井なんかには負けないから」


学校を出ると吉井が待っていた



車に乗り帰るが吉井と瑠衣のことが気になる


まずは吉井と話をしないとな



「吉井、家に着いたら話があるから部屋に来い」



「ここでは話せないことですか?」



「話せないから部屋に呼ぶんだ」



「分かりました」



顔色一つ変えない吉井は大人だと思った


家に着くと人気のない部屋に向かった



瑠衣には心配をかけたくなくて『お前は来るな』と言っておいた



「話ってなんだ」



吉井は俺の前では別人のように話す



「瑠衣のことだけど」


「付き合ってるよ」



「俺の気持ち知っててなんでだよ」



「恋は早い者勝ちだかな」



「瑠衣は俺が先に好きになったんだ、誰にも渡さない」



「じゃあ、今日からライバルだな」



「おう、負けないからな」



そう言って部屋を出た