車の中がやっと温もって来たので、俺はかじかんだ手を温風に当てた。 ピピピピピ 【おはよう!新垣先生!矢沢より】 直からのメールだった。 やっぱり直は、俺よりも一枚上手だな… 俺は剃り残したひげを触りながら、車を走らせた。 また始まる。 3学期のスタートだ。