「でも…でも、何人も部下を殺されたのよ!! 私は…!!」

「生きて下さい」


 リーは、ユイに向かって両膝をつく。

 いきなり土下座されて、ユイは戸惑った。


「…リー…!?」

「生きて下さい、ユイさん…組織の為じゃなく、我々の為に」


 遠くから、何人もの足音が聞こえてくる。


「どうすんの、ユイ? 時間なさそうだよ」


 適当な武器を両肩に担ぎながら、ミサトは廊下を見張る。


「あなたが我々を信じられなくても、我々はあなたを信じてるんです! あなたを信じて死んでいった仲間の為にも…!」


 ユイは、一瞬だけ俯いて、真っ直ぐに顔を上げる。