「この部屋は?」

「武器庫よ」


 ドアが開いた瞬間、人の気配を感じてミサトは銃を構えた。


「ユイさん…!」


 その男は向けられた銃にも構わずに、ユイを見つめる。


「こいつは?」

「私の部下。無事でよかったわ、リー」


 武器庫に何人かで身を潜めていたのは、ユイの部下だった。

 側近であるリーも、何とか生き残っていたようだ。


「ユイさんこそ…でも何故、こんな時に帰ってきたんですか」

「こんな時だからよ。何があったの?」


 武器庫の中に入り、ユイはリーに尋ねた。


「組織の幹部の何人かが、ロンに寝返りました。それで、ユイさんのいない間に襲撃を…!」

「幹部の何人か? 具体的な名前は?」

「正確な情報は、未だにつかめていません。こちら側の仲間が殆どやられてしまって…」

「ねェ」


 ミサトは言いながら、リーに銃を向ける。