なんだか、なんだかなぁ…。


伸びた髪をサラサラいわせながら俊はぐらぐら椅子を鳴らす。

いきなり、

高校生活の目標を失ってしまった。
 







がっくりうなだれたまま散りかけの桜並木を歩く。


何の為に、


何の為に自分はこの高校に入学したのだろう。


せめて入部ぐらいさせてくれても…とぶつくさ思っていたが、そのメンツを見てそんな思いすら打ち砕かれた。

坊主の集団が自分の教室の前を通る。

何故か面識の無い女子に囲まれながら、俊はその集団の流れを驚愕の瞳で見ていた。

「(○○学園の麻生に、○○中学の橋田!?○○中学の山下までいる!)」