「んっ…」
「愛梨…」
「ゆぅ…き…」
「好き…」
悠希は呟くように言った。
「…悠希…好き」
私も答えるように言った。
また、私の頬を涙が伝っていた。
悠希はそれを見て、微笑んだ。
「愛梨…愛してる!」
悠希…。
悠希とひとつになった。
気づいたら眠っていた。
「ん…」
「おはよ」
ん?
目を開けると悠希が至近距離にいた。
「悠希…おはよ」
おはよと言っても、夕方だ。
悠希に腕枕されてる状態だった。
…ん?
手に違和感を感じた。
右手を見てみると…。
「…これ…」
「ペアリング!」
言葉がでない私に対して悠希はさらっと言った。
でも悠希は少し顔を赤めていた。
「ゆぅ…」
また涙が溢れてきた。
「…ったく。今日の愛梨は泣き虫だな!」
悠希はそう言いながらも、慰めるように抱き締めてくれた。
さらに頭も気まぐれに撫でてくれた。
恋すると、恋に臆病になる。
涙腺が弱くなる…。