「「さよなら」」
帰りのホームルームが終わって支度していた。
「郁美バイバイ!」
「うん!愛梨バイバイ!」
郁美に声をかけて教室を出た。
昇降口に行き、悠希がいる校門に向かった。
「悠希!お待たせ!」
「おう!」
悠希が手を取り歩き出そうとしたら…。
「佐々木、じゃあなー!」
え…?
「康人くん…バイバイ!」
康人くんだった。
「だれ?」
悠希が不満そうな声を漏らした。
「夏休み一緒に郁美のなかを取り持つのに出掛けた子!」
「あー。愛梨のことを好きやつか。」
「だから違うよ!」
康人くんは私のことなんか好きじゃない。
「いや。俺にらまれたし!」
悠希は笑いながら言ってきた。
「見間違いだよ!」
「愛梨はアイツのことどうとも思ってないよな?」
悠希が聞いてきた。
「どうって?」
例えば?
悠希に聞き返した。
「好きとか…」
また不満そうな声を出した。
「え?私が?ナイナイ!
好きなのは悠希♪まぁ友達としては好きだけどね!」
私は笑いながら言った。