「よし。全部買ったよな?」


「うん!多分!」


お店を出て歩きながら話していた。


…あれ?

あの姿…。


「大輝!!??」


「え?」


私が姿を見て声をかけた。
大輝じゃない?

振り返ると…。
やっぱり。


「佐々木じゃん!」


大輝だ。


「何してるの?1人?」


「いや…ちょっと…」


カランカランッ

目の前のお店が開いた。


「…沙由!!??」


私はまたしても声をあげてしまった。


「え?あ。愛梨ちゃん♪」


渡部沙由。
同じ中学校だった。
今は高校違うけど。
私とも大輝とも悠希とも違う。


「うわっ…」


大輝がボソッと声を上げた。


「あぁ…。大輝の彼女、沙由だったんだ!」


私は自分で納得し、言った。


「ごめんね。言ってなくて。」


沙由は申し訳なさそうに謝ってきた。


「大丈夫!沙由も大輝も今度聞かせてもらうからね♪」


大輝は嫌そうな顔をし、
沙由は笑顔で返してきた。


「あれ?愛梨ちゃんは誰といるの?」


「ヨッシーじゃないし…」


2人は康人くんの存在に気づいた。