「「お疲れさまでした」」
昼になり、今日の練習は終った。
「吉田、よかったぞ!」
「ありがとうございます」
先輩に声をかけられた。
誉められた。
でももっと頑張んなきゃ。
「ヨシ、お疲れ!」
「拓海もな!」
制服に着替えて外に出た。
「ヨシさ先輩に声をかけられてたな!」
「うん」
「ヨシはきっと選手に選ばれるよ!」
「…何でお前そんなこと言えんの?」
校門に向かって歩いている。
「ヨシの姿を見て!」
拓海は言った。
「…ははっ」
単純なやつ。
でも、拓海は人を見る目はある。
見た目だけに、説得力はないけどな。
「お前も頑張れよ?」
「おぅ!」
拓海は笑顔で返した。
「あ、悠希!」
校門につくと、愛梨がいた。
「愛梨。お待たせ!」
「あ!彼女ちゃんじゃん!」
拓海が声を出した。
「あ、チャラ男…じゃなくて、真鍋くん!」
愛梨も名前を呼んだ。
「じゃ、明日な!愛梨ちゃんもバイバイ!」
「じゃあな!拓海"愛梨"って呼ぶなよ」
「ばいばい!」
拓海は手を振りながら帰っていった。