「ごめん…なさい…」
「…うん」
放課後
誰もいない教室。
私と康人くんの声が静かに響き渡る。
「…」
来ないだの告白の返事をきちんとしなきゃいけない。
悠希から聞いた…。
「ごめんな。」
「…え?」
「迷惑かけたろ?悲しませたくなかった。泣かせたくなんかなかった。」
康人くん…。
「謝らないで?気持ちは嬉しかった…。でもそれには答えられない…」
康人くんはなにも悪くない。
好きになることは決して悪いことじゃないから。
私が答えられないだけ。
傷つけてしまうんだったら、初めから彼氏がいることを打ち明けとけばよかったのかな…。
「…ありがと」
「…うんん」
「ま、初めから振られることなんて分かりきってたけどな!」
「…康人くん」
「まあ、これからも友達としていてくれるよな?」
「…康人くん…。もちろん♪」
康人くんがいいなら。
友達を失うことは辛いから。
大切な友達だよ?