ピーンポーン


「悠希お待たせ!」


「愛梨」


愛梨が今きた。
玄関なのにすぐ抱きついた。


「ゆ…悠希…?」


愛梨は驚いてるみたい。
だよな…。


「あらあら。悠希、部屋行きなさい!
いらっしゃい愛梨ちゃん」


「お邪魔します!」


母さんが愛梨に声をかけた。
それはまああきれた声で。


愛梨と部屋に行った。


「悠希好きだよ!」


「俺も好き」


お互い、大輝の話も渡部の話も知ってるから、俺らの中では話さなかった。


ただただ。
愛梨に会いたかっただけ。
愛梨を見たかっただけ。
愛梨を抱き締めたかっただけ。


「愛梨」


「悠希…」


愛梨は笑った。


何度も…ただ何度も愛梨を抱き締めた。
強く抱き締めた。


愛を確かめるかのように。


徐々にキスも落としていった。


「ん」


愛梨…。

やっぱり俺には愛梨を手放すなんて絶対できない。


愛梨は俺の大切な…大切な…。


愛梨愛してるよ。