ブーーブーーブーー バイブ音にハッとした 「…ん。………離して」 唇が離れた隙に叫んだ。 離れてはくれないが、キスは止んだ ハァハァと乱れた呼吸を落ち着かせる が、気持ちは高ぶるばかり。 ―――バッッ 高ぶった苛つきを抑えきれずに右腕を振り上げた ――――ドンッ けど、振り下ろす事なんて出来なかった。 悔しさを隠して 思いっきり睨んで 両手で力いっぱい胸元を押す。 離れた隙に今度こそ―――逃げ出した