――――ガクッ
終わりを告げたのは私
足に力が入らず立ってられなくなった。
いつの間に掴んだのか、蓮司の服を握っていた手を頼りに床にへたり込んだ
ただただ荒い息を整える
蓮司の顔を見る余裕もない
荒い息がだいぶ整い、顔を上げて蓮司を睨み付ける
蓮司はずっと私を見ていたが何も言わず踵を返して部屋を出て行った
残された私は床にへたり込んだまま。
「泣かない。大丈夫……大丈夫」
呪文を唱える
ずっとずっとそうしてきた
泣いたって叶わない事を知ってる。
嫌と口にしても無駄な事を知ってる。
閉まった扉が開かない事を…知ってるから
『嫌!嫌だよ。私は―――』