ホテルに連れ込む男はどうかと思う。

いや強制はされてないけど…

でも、のこのこ付いて行く私も私だ。



「あの、蓮司…」

蓮司はさっき貰った鍵を使い、さっさと部屋に入ってしまった。


ここまで付いて来ても、どうしてもその扉をくぐる勇気のない私



………だったのに





「うわ~~。凄い」


凄いとしか言いようがなかった。

部屋の奥のガラスから見えた景色


一面に広がる夜景

宝石を散りばめた様に、様々な色に輝く灯り


それだけでも十分綺麗なのに―――