「黒龍はそんな族じゃない」










………………え?



「自分で言った台詞だろ」




そう。私が言った台詞

黒龍を悪く言って欲しくなかった。
その感情だけで口から出たのはつい数ヶ月前

でも、今は言ってない。



口にしたのは蓮司




「お前は此処に居ろ。俺の傍に――――燕姫として」


真っ直ぐ、私を見たままで



止まった涙がまた溢れてくる


「うん」

絞り出した声はやっぱり鼻声で…

こんな時に情けない







「んじゃ、鈴もめでたく戻って来た事だし、下の奴等巻き込んでパァーっとやろうぜ」