「正門と裏の他に帰る道ってないかなぁ」


高台にあるこの学校には無理な話だけど、今は蓮司から逃げたい。

窓の先。正門に停まる黒い車を見ながらポツリと呟く


「逃げる気?馬鹿だね~無理に決まってるじゃん」

笑い飛ばされた。

だよね…大人しく話をするしか無いのか




「――あるよ」

「え?」

「ちょっと峰。乙女の会話盗み聞きなんて「夏美黙って!峰君、何があるの?」

「帰り道でしょ。正門と裏、それともう一つ有るんだな」


救世主登場。
私がせっかくの話に乗らない訳が無い


「峰君お願い、そこ教えて!」