私から手放してるのに。


もう……終わりだと思えた。

紅燕との関わりも、蓮司との関係も。全てが………






「蓮司前に訊いたよね。私は青蛇の人間かって。もし………もし、そうだったらどうする?今も同じ事を言ってくれる?」

去っていく背中に問う。


こんな、縋りつく様な…必死な声で聞くつもりじゃないのに

情けない声。

多分、表情なんてもっと酷い筈




蓮司は答える事も、振り返る事もしなかった。



それが答え……


去っていく蓮司も、皆の顔も見れず、私は部屋へ駆け込んだ


泣かない。泣かない。泣かない。


呪文の効果は一時的で…

バイクの音が去っていくと、涙腺は決壊した