私は青蛇の仲間じゃない。

記憶が足りなくても言い切れる。


でも…
じゃあ…私は何?


答えが出ない。結局はこれだ





「はぁ」

小さく息を吐き、空を見上げてみる

空には大きな月―――満月だ。

冬の暗い夜空に明々と輝くいて



「――満月の夜は、何かが起こる」

ポツリと零れた言葉に苦笑してしまう。

母から教えて貰った、数少ない記憶


狼男の類じゃない。
私の両親が事故に遭ったのも、満月の夜

そんな、不思議な何かが……



そういえば、カズと私がこの傷を負ったのも満月の夜だった