「お前は誰の物だよ――」

「…………え?」

「あの眼鏡男………黒龍、樹、青蛇……」

何の話なのか分からない。

なのに蓮司の言葉は続く

「それとも………情報を隠してる奴か?」

「………なにそれ」

何の情報?

全く分からない。話の意図も内容も


「………」

「鈴ちゃんの個人情報に関するデータが改ざんされてるんだ……」

「知らない…知らないよ、そんなのっ」

一瞬、足元が崩れる様な感覚になった



情報が改ざん……

言われた言葉が頭を廻る。
言葉をまともには理解出来なかった


ただ、私が私じゃ無くなっていく気がした

不確かな自分
不確かな記憶
そして、不確かな情報――