「おかえり」

並んで帰ってきた2台は、皆と同じ様に私の前で止まり、エンジンを切った


「ただいまっす。鈴さんどうしたんすか?」

「お出迎え。…傷、大丈夫だった?」

声を潜めて訊く

小さ過ぎて後ろの樹に届いてないかもしれないぐらい…


これが一番気になってた。

バイクの振動とか風で痛くないものなのか…



「平気だ。……純、バイク頼む」

答えたのは樹だった。
声も届いてたみたい。

すれ違い様に私の頭に手を置き、そのまま階段へと向かう


そんな樹の背中を見て、慌てて追いかけようとした