痛々しい顔に、頬の傷に手を伸ばした

いや、伸ばそうとした。


手を動かしただけでビクッとした身体

「………怖いか?」


ただ首を横に振るだけ。

顔は俯いてて目すら合わせない



「………守れなくて悪かった」

また首を横に振るだけ。

自分を強く抱き締めたままで


「鈴……顔上げろよ」




「樹………家、帰りたい」

「…は?」

「お願い。一旦帰ったら駄目かな?」


顔を上げた鈴の言葉はこれ。


落ち込んでたんじゃねぇのかよ