いつもの海岸通りを折り返し、今度は繁華街へ夕食を食べに来た。


「やっぱ良いね~バイクって」

「鈴さん、さっきは怖いとか言ってましたよ」

「それは光のバイクだよ。同乗者いたら安全運転しなきゃ」

「暴走の時に比べたら十分安全運転だと思うんすけど」

「比べるものが悪過ぎる」


純と2人での会話

樹はただ静かに少し離れた後ろを歩いていた。


なのに―――


「――純っ!」

初めて聞く、樹の鋭い声