「……俺にだよな?」


袋を差し出すが、蓮司は受け取ろうとしない。

迷惑だったかな……


「サンキュ」

受け取る手と優しい声
そしてカサカサと袋を開ける音

「………ピアス?」

「うん。蓮司に似合いそうって思ったんだけど…」

蓮司をチラリと見上げると、両耳についてる沢山のピアス

その中に混ざっていく渡したばかりの赤いピアス


やっぱ似合う。


小振りなピアスは同色の髪に時々隠れる

それでも、見えた時には光を発さず、強く存在を主張している



「サンキュ。行ってくるな」

私の頬を優しく掠め、待たせてる翔太の元へ去って行った