その間私はただ待つ。


余計な事言って悩ますよりも、最後の最後だけに口を出す。

悩む時間も醍醐味だもんね?


隣のお店をちょっと覗いて来たり、同じ店で別の辺りを見てたり





「蓮司に似合いそう…」

それを見つけたのはそんな時。


小さめな片耳用のピアス

蓮司の髪色と同じ

綺麗な赤。
『赤』なんて表現ではなく、もっと―――鮮やかで深いような


「鈴、何見てんの……ピアス?」


近くには夏美が来てた。
手には3つ………お会計前の商品が