そっか。とだけ小さく呟いて今度は蓮司が外を見る

また無言が続く

蓮司と過ごすこの穏やかな時間が心地良い






「行くぞ」


ゆっくり回った観覧車を降りた蓮司はまた歩き出す。

「今度はどこへ?」

返事なんて期待しない。


……のに


「行くんじゃねぇのかよ。売店」

答えてくれた。


蓮司の無視する基準って何なんだろ?


「行きたい」

立ち止まった蓮司に追いつき、横を歩く。



周りからは相変わらず沢山の視線が注がれてて…
それを知りながら、隣に来た。

それが、分かってたから―――