「翔太。蓮司も、お帰り」

「走ってきたの?」

「うん。夏にバイクって良いね」

光への愚痴も苛立ちも忘れる程に翔太には癒される。
時々怖いけど。
………時々ね。



「時間、まだ大丈夫?」

「そろそろ帰りたいかも」

ご飯まで食べて来た私達
明日も学校だし帰りたいのは本音


「送る」

突然声をかけて立ち上がる蓮司。
バイクの鍵を手にして

「あれ?バイク?」

「ああ」

蓮司のバイクは珍しい



「鈴じゃあな~明日も迎え行っから」

明日の迎えも光らしい。
蓮司の顔を見ても無反応

光達に手を振ってから部屋を出た