照れた様ににっこり笑う。

けど………
意味、分かってねぇだろ



「俺の女になれよ」


怖がらせないように。
ゆっくりと鈴の後頭部に手を当てて引き寄せる


息を飲むのが分かった。





「私………」


長い沈黙の後はそれだけ。
悩む理由は何だ?

あの男なのか――――


「鈴。悩むぐらいなら俺を選べ」

「私………」



俺の胸を押し返す。

離れていく体と再び交わる視線



「私を―――蓮司の彼女にして下さい」