「……お前は弱かねぇよ。もっと頼れ」

深刻そうに呟いてたくせに、俺相手に普段通り接する態度が気に食わねぇ。

頼れよ。
俺を―――


ありがとう。
小さく呟く、そんな言葉が欲しいんじゃない。


「何に悩んでんのか知らねぇよ。でも必ず俺が力になる。必ず守るから。話せよ、叫べよ、泣けよな」

「れ…ん……じ?」

「守るって決めたんだ。もうお前を―――鈴を傷付けない」



俺の決意だ。
傷付けた事を悔やんだから。

鈴を守り通す。俺の手で――


「ありがと」