side*蓮司



光の声に顔をあげると鈴が寝てた。

膝を抱えて。
翔太の隣、男だけのこの部屋で


「奥の部屋に運ぼっか」

無防備過ぎる姿に苛立ちが芽生えた


「連れてく」

翔太の言葉に席を立つ。
こんな状態の鈴に触らせて溜まるか。

ザワザワと募る苛立ち

その感情を抑え、丁寧に
そして優しく。


背中と膝裏に手を入れて持ち上げる

姫だっこ。
人生初のその体験

軽さと、そして前に祐達が言ってた、細くなった体が印象的だった。


静かにベッドに下ろしても、まだ目は覚まさない。