見た時は驚いた


綺麗

服装とかじゃない。
色そのものが闇に浮かび上がる鮮やかな白

肩より長い髪が小さな風に揺れて金色に輝いて

そして敵意も好意も含まない、真っ直ぐな瞳





ブーーブーーブーー


忘れてた。

「……すぐ行く」

内容は分かってる。
一言だけ言い、アジトへと向かい出す




もう一度女の去った方に目を向け、そこで気付いた。
あの女の最後の行動

振り上げた右手、涙を溜めてた目


切れた唇の傷は――――――左側



「あの女………」



―――――――
―――――
―――