side*翔太




鈴ちゃんが姫じゃない事ぐらい知ってた。


正確には「まだ」姫じゃない、なんだけど。

蓮司とは付き合いが長い。
あいつがどんな目で、どんな気持ちで鈴ちゃんを見てたかなんて分かる。

まぁ、本人は―――



「気付いてたよ。だから迎えに来た」

「え?」


これは当人達で解決させるべきだけど………今の蓮司は見るに耐えない


というか。
暴れた後処理は全て俺に回ってくる。

早い話が大迷惑な訳だ


「今日は俺の客人として」

「…翔太の?」

「そ。これなら来れるでしょ」