期末テストが終わり、悲惨な答案が次々と返ってきた。

悲惨な結果は私だけではなく、全体的に下がっているのは紅燕による一種の社会現象かもしれない。



トボトボと歩く帰り道

今日貰った結果の紙を何度眺めても、数字は変わってくれなくて


やっぱり落ち込む結果


夏休みは塾に通って――

なんて選択肢私に無い。
自力で頑張らなきゃいけない。







「鈴ちゃん。おかえり」

「え?……翔太?」


アパートの前には銀のバイク。そして壁に寄りかかった翔太