「あ、・・・・・あのさ・・・これ俺の携帯番号とメルアド」
そう言って、杉山くんは紙をあたしに差し出した。でも何で突然渡して来たのか、良く分からない。
「あの・・・」
「あっ!?気が向いたらでいいよ・・・告白の返事もメールとかでいいからさ」
告白・・・・?
あっ!?
杉山くんに言われるまで、あたしは杉山くんからの告白をすっかり忘れていたのだった。
「あっ・・・あのね・・・あたし・・・杉山くんとは・・・んっ」
言い終わらないうちに、あたしの口は杉山くんの手によって塞がれていた。
「ごめん・・・・まだ聞くの怖いんだ。こうやって誰かに告白したの、初めてだし・・・友達からでもいいからさ、少し俺との時間を作ってもらって、それから返事してよ・・・ね?」
告白して振られるのが怖いのは良く分かる・・・。あたしも先生に断れたらきっとすごく辛くて苦しかったと思うから・・・。
一生懸命な杉山くんを見て、コクンっと小さく頷くしか出来なかった。
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