「きをつけ、礼!」


委員長の掛け声が教室中に響く。




周りは、礼をするなり鞄を持って帰り出した。




あたしも帰るかな…。



あたしは鞄を持って教室を出た。





「「奈緒ー!」」



後ろから、あたしを呼ぶ声が聞こえた。




振り向くと真奈と瑞稀、あたしの"仲間"がいた。





「真奈と瑞稀じゃん!」





「帰るなら言ってよぉ〜!」


瑞稀が私の肩を掴みながら言った。




「ごめんごめん〜!」


あたしは二人に手を合わせながら言った。




「まあ、正確には帰るじゃなくて行くだケド。」



真奈はふっと鼻で笑いながら言った。



「確かにー!早く行こーよ。」



あたしは玄関に向かいながら言った。