ざわざわと人の喋り声が聞こえる。



昼休みの教室。





そんな中、ふいにあたしの名前が呼ばれた。



「奈緒ー。ちょーだるい。」



あたしの隣で真奈がケータイを弄りながら、ボソリと言った。



真奈は、あたしの"仲間"。





「真奈、調子はどうー?」



あたしもケータイを弄りながら聞いた。





「一応、今日は一件あんだけどね。」



真奈は気に食わなさそうに言った。






「ふーん。瑞稀は?」


私は目の前の瑞稀にも聞いた。


もちろん、ケータイを手にしたまま。



瑞稀もいわゆる、あたしの"仲間"。






「うちもぉ〜、今日は一件入れたぁ〜。」


瑞稀もケータイを弄りながら、いつものスローペースで答えた。




「ふーん。あたしも一件入れたけどさ。」



私はケータイの画面を目にしながら言った。