水曜の5時間目が終わった休み時間に、俺は下田さんと昨日までの話をしていた。


すると真人が勢いよく入ってきて、いきなり座る俺の胸ぐらをつかみ、立ち上がらせながら、怒鳴った。


「おまえっ!!最低だなっ!!
ここんとこのお前のおかしな行動に
頭にきてたがほんと最悪だっ!
おまえさ、咲希ちゃんが倒れたのも
知らないだろうが!
彼氏失格だ!!」


それだけ言い捨てると、手を乱暴に離し、唖然とするみんなを他所に、出ていった。


俺は何を言われたのか…なんとか頭に入れようとするが焦るばかりでよく分からない…。


「な、なに、あれぇ…
桜井君、大丈夫?」


下田さんがなんだか言ってるが答える気になれない。


すると、森田や他のバスケ部員も冷やかな目で俺を見て言った。


「俺らも、今の竜は最低、最悪の
男だと思う、部室とか体育館とかにさ、
これ以上その女近づけんな、ムカつくから」


そう言われたところで先生が来て話しはストップした。


『咲希が…倒れた?』


いろいろ言われたことが、俺の何を指しているのか、状況はわからなかったが、咲希に良くないことっていうのだけは、わかったんだ。