火曜日だからお昼に部室へ行こうかなと登校中に言うと、少し慌てて「あ~今日は俺、あんまり相手出来ないかなぁ…」。


暗に来ないで欲しい…と言ってるようで、「なら行かないね」とお弁当と差し入れのミニドーナツを渡した。


…*…*…*…*…*…*…


放課後、中庭に行き水やりをしていると、携帯が震えて竜からメールが入った。


“練習後に用事が出来たから先に帰って、ごめんな”


私はモヤモヤする、なんだか分からない感情を抱いたまま“練習頑張って、帰ります”と返信した。


…*…*…*…*…*…*…


夜、自分の部屋にいると…


“コンコン、カチャ”またしても返事を返さないうちに兄が入ってきた。


「咲希…お前さ、竜斗と
何かあったか?」


「どうして?」


「いや、昨日、今日とさ、
駅前の雑貨屋とか、カフェで
竜斗がお前じゃない女とコソコソと
仲良さげに話しな、がら、居たから…
ケンカでも、したかと…思って……」


話の途中から私の顔がどんどんと青ざめて、そしていつの間にか泣いていて、兄はこれはヤバイ…と思ったみたい。


「あ、や…きっと、あれだ…
いや何でもないな…
気にするな…じゃ…」


言うだけいって、兄は逃げてしまい残された私はただ、ぽろぽろと涙し続けた。