私は驚きで声が出ない…。
『竜斗?そう言ってる?』
「とにかく、俺も春みたいなことは
しないから、安心しろ。
お前には頼もしいやつらが
ついてんだろ?信じてろ」
それを言うと私の返事は待たずに出ていってしまった。
あの口ぶりだと、兄は竜に春のことを話したんだろう…。
そして、二人で守ってやると言ってくれているんだ。
兄が、竜と連絡を取り合っていたことも、白枝のことを話したことも、その上で観にこいといってることもようやく理解した私は、二人を信じて応援に行くことにした。
おにぎりなどの簡単なお弁当を急いで作り仕度をして、家を出たのは8:30。
十分に9時までに学校に着ける。
そして私は竜にしてなかった返信をする。
“おはよう、応援行きます、信じてる”
そう返信した。
それから、真凛ちゃんにも連絡し、体育館で合流できたら、一緒に観ようと約束した。
学校が近づくにつれて、きっと観に来た人であろう学生が増えていく。
私はいいようのない、緊張と興奮でドキドキし続けていた。