「えっ?なんで笑うんで…じゃない、
笑うの?」


敬語を言い直した咲希に、さらに笑ってしまって…咲希は困った顔で待ってる。


「はぁぁ~、悪い…
その子の目当てを必死に隠さなきゃ
とか思う咲希の顔が可愛くてさ、
思わす笑った。ごめんな?」


「ん~、それはぁ…私は喜ぶべき?
それとも怒るところかな?」


「喜んでよ、可愛いって誉めたんだよ
で?誰?」


「ありがとうって言っておきます…
中野…あっ…ぁぁ……」


うなだれる咲希、可愛い…。


ふぅん、真人ね…。


「まっ、マサは今フリーだし、
うまくいくといいな♪」


「…はぃ、真凛ちゃんには
いつも応援してもらってるから
彼女の恋も応援あるのみです!
そういえば、対戦相手は?」


「それがさぁ、うちと、あと2校
くるんだけどさ、
一つは清真…お兄さんのとこだよ。
もう一つは白枝って知ってるかな…」


“お兄さん”“白枝”の両方に一瞬ずつ顔をしかめた。


でも、ほんとにほんの一瞬で、俺はすぐ忘れてしまった。


今日と明日の放課後練習は試合前andテスト前で、申請して7時までに延長になった。


だから、咲希は先に家に帰ると、相談して決めていた。