翌日、あまり眠れなかった頭痛のする体をなんとか、学校まで連れていく…。
二時間目が終わったところで、普段はほとんど使われないからマナーモードにし忘れた携帯が音をたて、自分も周りも驚いた。
「ごめんなさい」と謝りながら教室の隅っこで確認すると…
“桜井君”からだった。
“昼飯、学食で一緒に食べよう。
俺の友達もいるけど、気にしなくて
平気なやつだから。
休みになったら廊下で待ってる”
『なんて返事すればいいの?』
ただの文字なのに…またドキドキ…
悩んでるうちにチャイムがなってしまった。
『あぁ~返事出来なかった…どうしよう』
モヤモヤしたまま三時間目が終了。
返信画面を出して…
出して…
…
『はい』
チャイムと同時にたったそれだけを送信。
午前中で全ての体力を使い果たした気分で、頭痛はさらに酷くなっていた。
自分のことで一杯で、実は朝から学校中が噂だらけで、その内容が自分と桜井君のことだとは、気づいてなかった。
体育館で「星谷と付き合う」と桜井君が言ったらしい…
花壇で仲良く話してた………
などなど……