周りの部員もマネージャーさんの肩をもつ人はいなくて、冷ややかな目を清水さんに向けているように感じた。


このままではもっと険悪な雰囲気になりそうだったし、昼休みも終わりだったので…


「さくらいく、ん…
時間、だから…教室…
し、清水、さん、ごめんなさぃ…
皆さん…お邪魔…しました…」


何とかそこまで言うと、支えてもらいながら立ち上がり俯いたまま、部室を後にした。


「咲希?咲希は悪くないのに…
謝らせてごめんな?
ったく…清水のやつ、
いきなりなんなんだよ…」


「私は…大丈夫…それより
部活内の、雰囲気が …清水さん…
大丈夫でしょうか…私が、きっと
何かしてしまったんですね…
それに、誰か一人でも、
邪魔だって言うなら…私は…」


「そんなこと言わないでよ、
俺は、今日の昼、すっごい
たのしくて嬉しかったんだ、な?
それに咲希は何も悪くないよ
だから、気にすんな」


頷いたところで教室に着きまた放課後と約束してそれぞれクラスに入った。


“邪魔…”って言葉は思いの外私の心を鋭く突き刺してきた。


今まで心の奥底で小さく隠れていた自分の自信のなさを、嫌でも意識してしまうほどに。


この自信を持てないことが後々、もっと自分を苦しめることになるのが、このときはわからなかった。