昨日の誤解が解けて二人で楽しく過ごしてたら、咲希のお兄さんが来て少し言い合いになり、直ぐに咲希を連れていかれてしまった…
…*…*…*…*…*…*…
風呂から上がり携帯で咲希に電話する。
しばらくすると、“ピッ”出たのがわかり「咲希♪」と弾んだ声で話しかけた。
「咲希は風呂…お前誰?」
きっと、さっき会った男、“桜井”だと分かってるのに聞いてきたんだろうな。
「あ、えっと、昼間会った桜井です。
すんません…風呂だとは分かんなくて…
そ、それじゃ、また、かけますから…」
切ろうとしたところに、「少し話そう」と低めの声がした。
「俺は星谷義希…まぁ、聞いたと
思うけど、咲希の双子の兄貴、
清真のバスケ部だ。
単刀直入に聞く。
お前は咲希のこと、ほんとに、本気か?
お前…咲希をからかって、
ちゃんと言うこと言わないで、いきなり
“付き合おう”とか、言ったんじゃね?」
「そんなからかってなんてっ!
本気だし、こんなのは初めてで…
とにかく…ちゃんと咲希を
想ってる、ます…昨日のは、
こっちが全面的に悪かったです。
すみませんっ、
大切にするんで、認めてくださいっ!!」
少し、いや…かなり恥ずかしかったが、認めてもらって、堂々と付き合いたかったから…。