「星谷さん!!ごめんね!!
竜…勘違いしたままなんだっ!
連絡してやってっ…」
中野君の声が聞こえたが兄に引きずられるようにして、肩をおさえられていたので、振り返ることは出来なかった。
…*…*…*…*…*…*…
家に着くとようやく兄は腕を解いてくれて、私と兄はソファに倒れるように座り込んだ。
「あぁっムカツク!!
なんなんだよ、あいつら…
ただ、歩いてんのを見ただけで
何勝手に勘違いしてんだ……
まぁ…普段が普段だけに、ビックリは
するだろうが、いきなり怒鳴るとか
ありえねぇだろ…」
兄の言葉を聞きながら私はどうするべきなのか、一生懸命考えて、中野君が言ったように、勘違いを正すため桜井君にメールすることにした。
“桜井君、今日のお買い物は双子のお兄ちゃん
…星谷義希としました。清真高校のバスケ部員です。今度紹介させてください。”
でも、夜中まで待っても返信はなかった…。
…*…*…*…*…*…*…
翌朝、受け取ったお弁当箱と自分の、そして兄のにハンバーグなど詰めていく。
7:30…携帯を見てみるがまだ返信はなく、ため息をつき、駅に向かった。