翌朝7:45
メールを確認すると、“おはようございます、待ってます”とある。
画面を消して鞄にしまい、駅に着くのを待つ。
俺の鞄には空の弁当箱が入ってる。
今日は木曜で、来週月曜からテストだから…とりあえず明日だけかぁ。
電車から降りて、友達らに挨拶しながら改札を抜ける。
まだ普通に登校するには少し早いので、それほどいないが。
駅舎から出て学校の方向を向くと、少しだけ離れたポストの隣に彼女は待ってた。
小さな顔に黒髪をゆるく2つに結び、半袖のシャツからは白い腕が出て…グレーチェックのスカートは膝より少しだけ上で…紺のハイソックスの細い脚が見えた。
「咲希っ!おはよう!」
近づきながらの俺の声にパッと大きな瞳でこちらを見て、恥ずかしそうに「おはよう…ござい、ます」と笑顔で言ってくれた。
「これ、俺の弁当箱。
テストが始まるから
とりあえず明日だけになるけど、
お願いしていい?」
「あ、はい。お預かりします。
えっと…好き嫌いはありますか?」
「ん?嫌いなのはないよ。
余程変なものじゃなきゃ大丈夫。
昨日で美味いの知ってるから♪
心配してないよ。
好きなのはハンバーグ!!」
「ハンバーグ…じゃあ、明日は
そうしますね。」