…*…*…*…*…*…*…
「あ~お昼食べれなかったなぁ…」
「お…お弁当、じゃ、ないの?」
「あぁ、今日はね、
しょうがないから、部活後用の
おにぎり食うかなぁ~」
『わ、私が、泣いたりしたからだ…』
私は手元にあるお弁当を見る。
頭痛とさっきので食欲もないし、もともと食べるのが遅い私がいまから食べていては、昼休みは後10分くらいだから終わらないだろう…。
食べて…くれるだろうか?
とりあえず、空腹はしのげるはず…
勇気を…出して…
「あ、あのっ!」
言いながらお弁当をズイッと桜井君へつき出す。
「よ、よかったら、その…これ
あの、た、食べません…か?」
顔が熱い…桜井君の顔を見られない…
今、彼はどんな反応してるの?
ドキドキする私に聞こえたのは…
「えっ?くれんの?
星谷さん、食べないの?」
テンションの高めな、喜びの混じった声。
それを聞いて、またちょっぴり勇気を出せた私は話を続ける。
「あ、私、なんだか今日は…
だからっ、よかったら…
た、食べてもらえますか…?」
「ありがとう♪(^_^)」
そう言って受けとると早速食べてくれる。
「美味いな、あっ、これ好きだ!」