真っ赤な彼女の返事を聞いて、頭を撫でたらチャイムが鳴って俺は急いでクラスへ戻った。
にこやかな新田さんとすれ違いながら。
…*…*…*…*…*…*…
まずは咲希に嫌な思いをさせないで済んでホッとした。
誘えたら、次はクリスマスプレゼントをどうするか、また悩みが出来た。
実はあげたいものがある。
“指輪”
でも、サイズがわからない。
義希か新田さんに協力を頼まなくちゃ…
どこで会うか、とかは今日の帰りとか話そう。
新田さんのお陰で踏み出せてよかった。
…*…*…*…*…*…*…
すっかり暗くなった道を、手を繋ぎながら二人で歩く。
「イブ、部活が終わるのが4時なんだ。
だから、6時頃からは平気だから、
どっか、食事に行こうか?」
俺たちはあんまり外でデートしてないから、外でちゃんとした食事するのも久しぶり。
たいていは学校帰りのハンバーガーだし。
「うわぁ、いいの?練習あとで
疲れてるのに…大丈夫?」
「うん、その日は昼からだし、
こんな日くらい、二人で食事しよ?
俺、楽しみにしてるし」
「うんっ!!ありがと!!
とても嬉しい♪あっ、じゃぁ、
お店は私が決めてもいい?
竜のお祝いだし、ね?」