部活後に家にお昼を食べに来てくれて、それから今度は二人で竜のお家へ。
私は今日は真凛ちゃんに前日相談して決めた、白い、レースの衿がついてるパフスリーブに、薄いピンクの水玉が透けてうつる二重のチュールスカート、ヒールの少しあるサンダル…メイクはしてないけど、唇に少しだけグロスをつけた。
スカートがいつもより短いから何だか心許ないけど、家に来てくれた途端に「すげぇ可愛い…」と耳を赤くして誉めてくれたから、頑張った甲斐があったと、嬉しくなった。
竜のお家は、ほんとに駅から直ぐで、素敵なお家だった。
お母様がお花が好きとかで、お庭が色んな花で一杯で、いつまでも見ていたいくらいだった。
「お待たせ」
リビングから庭を見ていた私に後ろから声がかかり、振り返ると……
ダメージジーンズに黒の半袖シャツを着て、それだけなのに…言葉にならないほど素敵で、しばらく見惚れてしまった。
「咲希?」
目の前に顔がきて、ようやく我に返り、真っ赤な顔を見られたくなくて俯いて玄関へ。
不思議な顔をして私を見てきたが、ニコッと微笑んで…
「さ、行こう」
その言葉で私と竜は水族館へ出掛けた。