甘いmilkchocolate~嫌いなアイツ~




「何してんだよ・・・」

急に低い声で言うりん

「見ての通り抱きあってるんだけど?」

「いや・・・抱きつかれふぅん・・・」

言ってる最中に堺の胸の中に
顔を預けられた

「はぁ?離せや」

「却下」

何・・・!?
今なんの状態!?

どうなってんの???

顔が埋もれてる状態のせいか
全く状況が読めない

「はぁ・・・ずっとみえこ離さず
見てたのにちょっと目離したら
これかよ・・・」

「甘すぎんだよ
好きじゃない女子から
話しかけたれたら普通断るだろ」

いや・・・ただ単に堺がキツイだけだと
思うんですけど・・・

「うっせーよマジ離せって」

「しょーがないなー」

そう言って堺は離してくれた

「じゃあ。行こうぜみえこ」

「う、うん」

何故かりんが私の手を掴み
手を繋ぐ状態になる

こんなの初めてだ・・・








パシ―――

「え・・・?」

その時りんに繋がれてない方の手を
堺に握られる

「みえこは俺が連れて行く」

堺がにらみ返す

「それはご親切に
でもそんなのいらねぇーんだよ」

りんがまたにらみ返す

間に挟まれた私はどうしたら
いいんだか・・・

変な汗かいちゃった・・・

このままじゃ危ないような
気がするし

私がここで終らせるしかない!!

「ストーープ!!!
私そんな子供じゃないんだから
1人で行けるからいいよ!
なにでもめてるかしらないけど
やるならよそでやってよ!」

そう言って
私は2人の手を離した

何か世話がやけます・・・(汗)














「どうした?着替えるの遅かったね」

「う、うんまぁ色々あって」

こころに質問され戸惑う私

「3日間よく頑張った。
そのご褒美に明日1日まだここに
残って遊んでもいいし帰っても良い」

先生が言った途端

生徒たちの声がまいあがる


明日は可愛い貝殻拾いをしないとね



























第9章「4日目の日に」
























「やぁ~天気は良いし海も綺麗だし
最高だな」

「や~ん
暑すぎるよ~焼けちゃうじゃん」

やっとこの日が来た
先生がくれた
3日間頑張ったご褒美

ほとんどの生徒が残ってて
海ではしゃいだり
この土地の観光スポットを
巡り歩いたりしてる

「・・・恥ずかしい」

ビキニ姿の私たちは砂浜を
歩いていた

「なんでだよ~
みんなビキニばっかだろ?」

ホントだ

スクール水着なんて
着てる人は誰一人いない

小さな子供だって
可愛いビキニを着ている

「浮き輪も借りてきたし
いっぱい泳ごうぜ!」

相変わらず元気なけいだ

「私はみえみえと
浮き輪でプカプカするもーん」

早速浮き輪を持っているこころ

「んだよ・・・しょうがないなぁ
あたしも浮き輪で浮いとくか」

私も浮き輪持とうと・・・
貝殻は後でいっか


浮き輪を持とうと
手を伸ばしたとき





「きゃぁーー!!!超かっこいい!!」

「誘っちゃおっか!!」

女子たちの甲高い声が響き渡る

「今日海に来といて正解だったよ!」

「こっち向いて欲しい~~」

そこにいたのは
堺だった

どっかのアイドルかっての・・・

私は無視し浮き輪に手を伸ばす

さぁ早く海に入ろう

そのとき

誰かに肩を組まれる

「ごめん。コイツもらってく」

「堺!!!」

「しょうがないな・・・」

と、けい

けい~!!どーいうことぉ!?!?

「みえこ、少し相手してやれ
じゃぁな~」

「ちょっと!!けい~~!!」

けいまで・・・
酷い・・・


「はぁー!?何であいつな訳!?」

「うっぜェ」

「キショ」

「あの女のどこが魅力なの?」

またまた女子たちに言われてる私・・・
何もしてないのに私って可哀想・・・

なんて堺は私を不幸にしたいのだ・・・






「いや・・・俺がもらう」

次は私の手を握る誰か
握られた方を見ると・・・

「・・・りん?」

そこにはりんが堺を睨んでいた

女子たちの冷たい目線が浴びる

・・・怖い
女子怖い

「俺が先言ったから無理」

「みえこはお前のもんじゃないんだ!」

「お前のものでもない」

2人の目から電気ビームが出てるみたい

前もこんなのあったな・・・

仲良しだと思ったら
仲が悪いのか?

けいとこころを見ると
2人はもういなかった

「返せ!!」

とりん

「は?誰に返すんだよ?」

と堺

また私が割り込まないと
駄目なのか・・・・・・

「いい加減にしろ!!!
みんなで遊べば良いだろ!?」

ほんとに世話が焼ける奴ら・・・
ハァ・・・

「えぇ~・・・
コイツと遊ぶわけ・・・?」

「こっちがお断りだね」

喧嘩するほど仲が良いって
誰が言ったんだ・・・?






グイッ――――

「ひゃっ・・・」

急に堺に引っ張られ抱き寄せられる

「今日のお前超可愛い」

近々距離で言われる
にしても近すぎる・・・

堺の顔がもうそこにある

「ババ馬鹿か!!いい加減
嫌がらせは止めろ!」

そのとき

グイッ―――!

次はりんの胸の中

ギュゥと抱きしめられる

「何してんだよ!?
触んなアホ」

「お前ほんと邪魔。
俺たちのラブラブな時間を
邪魔しないでくれる?」

「お前が邪魔してんだろ!?」

「つーか。みえこを返せ」

そしてまた堺の胸の中に
包みこまれる

「勝手にとんな!!」

またまたりんに抱きしめられる

・・・・・・・カチン

「私は2人のおもちゃかぁぁぁぁ!!!」







「私に触れるの禁止!
良い?分かった!?」

「・・・なんでだよ」

「・・・・・・こいつのせいだ・・・」

「すぐ喧嘩すんだから・・・もう」

こっちが疲れるっての・・・

女子たちには文句を言われ
睨まれ・・・

さっきので女子全員に
敵を回したんだから・・・

今までになかったのに
りんは最近おかしいし

どーいうことやら・・・・・・


ぎゅううう・・・

その時いきなりお腹が鳴りだした

怒っこったせいでお腹が空いた

「はい。みえこちゃん」

「え・・・」

差し出されたのは
アメリカンドックだった

いつの間に・・・

「さっきそこで働いてる女性に
もらったからどーぞ

俺、これ嫌いだし」

「ホントか!!ありがとな」

マジ嬉しい!!
意外と良い奴